創作スピリッツと制作意図

写真作家としてやりたいこと ICE Shadow シリーズについて コントラストシリーズについて


写真作家としてやりたいこと

写真作家として何をやるのか、というのは折に触れ意識するべきものだ。

ただ、その問いも写真作家以前に芸術家として、さらにそれ以前に人として…と、ドンドン奥へ奥へと問題が広がっていってしまう。そんなことを言っていては際限がなくなってしまうので、なぜ写真をやっているのか、あるいは写真で何をやりたいのか、ここではその一点に絞って手短に話したい。

自然に対する畏敬と驚き。これが私の写真活動におけるキーワードである。

人間は太古から自然に対して畏敬を抱き、またしばしば驚きとともに興味を抱いてきた。そして人間のそうした精神が、やがて自然発生的に宗教心や科学的探究心へと発展していったのである。芸術もまたしかり。古来、自然を表現対象とした作品は数知れない。そうした創作表現は全ての人に発生し得る真っ当な精神活動である。

しかしあまりに永く、多くのものが創作され続けてきたがために、そうした自然を対象にした表現物の多くが、今や陳腐かつ凡庸で驚きに乏しい作品となってしまっている。それは、残念ながら否定の出来ない事実である。その一方でこれは時代のなせる業でもあるのだが、同じく自然を対象としたものでも、環境変化や自然破壊といったものに焦点を当てた、メッセージ性の強いジャーナリズム系の作品には、需要も賞賛も集まる。

そうしたメッセージ性の強い作品はもちろん素晴らしい。

だが今一度、人間が当然に持っているはずの自然に対する純粋な畏敬の念を、危機感を煽る事もなく、難しい御託を並べる事もせず、写真の中に込める事は出来ないだろうか。しかも新しく驚きに満ちた作品を、世の中に送り出す事は出来ないものだろうか。私によるその答えのひとつが、一連の氷の写真である。氷は被写体として未開拓の部分を多く残していたというのもあり、直感的に「やれる」と感じたのだ。

かつて少年の時分にネイチャーフォトを志向した事もある私として、これほどやりがいのある仕事はない。そしてそれは自然と向き合うのと同時に、人間の古くからの精神活動と向き合う仕事でもある。

写真作家 谷田梗歌


 
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